
FX会社を選ぶ際の基準のひとつに、約定力というものがあります。
約定力は、注文を成立させる力を測る指標のことですが、実は、スプレッドと同じように、取引コストにも影響する非常に重要な項目です。
このページでは、約定力とはどのような指標なのか、約定力が取引に与える影響等について、解説しています。また、約定力が高いおすすめのFX会社も、ご紹介していますので、参考にしてみてください。
約定力とは
売買が成立することを約定といいますが、約定力とは、注文を約定させる力のことです。
明確な定義がある訳ではないのですが、約定率や約定スピード、スリッページ発生率を含む約定に関する総合的な力を指しています。
約定力と約定率の違い
約定力によく似た項目として、約定率がありますが、両者は、似て非なるもので、明確に区別しておく必要があります。
約定率は、その名の通り、注文が約定する確率のことです。
注文をしても、約定しないことを約定拒否といいますが、約定率が高いほど、約定拒否されずに、注文が成立しやすくなります。反対に、約定率が低いと、注文をしても、約定拒否されることが多くなってしまいます。
約定率は、約定力を構成する要素のひとつで、約定に関する総合的な力を表す約定力は、単に、約定する確率を表す約定率よりも、広義なものとなります。
- 約定力
- 注文を約定させる総合的な力
- 約定率
- 注文が約定する確率
約定力は取引コストに影響する
約定力が低いと、約定拒否が増えたり、なかなか約定されなかったりするだけでなく、取引コストの増加にもつながることから、注意が必要です。
というのも、約定力が低いと、スリッページが多くなってしまうからです。
スリッページとは
スリッページは、注文した価格と約定した価格の差のことで、スプレッドと並び、FXにおける取引コストになり得るものです。
FXにおいては、必ずしも、注文した価格の通りに約定するとは限らず、注文価格と約定価格に乖離が生じることがあります。これが、スリッページです。
スリッページが発生すると、意図しない価格で約定されてしまうため、期待通りの利益が得られなかったり、利益が損失に変わってしまうことがあります。
スリッページによって、本来、得られていた利益が得られなくなる可能性があることから、FXの取引において、スリッページは、注意すべき存在と言えます。
ちなみに、スリッページの詳細については、以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
スリッページは、注文した価格と約定した価格との差のことで、FXにおける隠れコストとも言えるものです。このページでは、スリッページの原因や対策を解説するとともに、スリッページなしのおすすめFX会社もご紹介します。
約定率ではスリッページの発生率は分からない
約定率を公表しているFX会社は、少なくありませんが、注意が必要なのは、約定率からは、スリッページの発生率は、分からないという点です。
約定率は、スリッページの発生率にかかわらず、約定する確率を表したものです。約定の際、どれだけスリッページが発生しても、約定さえすれば、約定率を上げることになります。約定率がどれほど高くても、スリッページの発生率も分かりません。
一般的に、スリッページをなくそうとすると、約定率は下がり、反対に、スリッページに制限を設けなければ、約定率は上がります。
本当に優秀なのは、約定率が高く、かつ、スリッページの発生率が低いFX会社です。
約定率は、あくまでも、約定する確率だけを表したもので、約定率が高いからと言って、スリッページが発生しない訳ではないという点は、必ず頭に入れておいてください。
FX会社は約定率ではなく約定力で選ぶ
FX会社の中には、約定力ではなく、約定率の高さをアピールしているところがありますが、より重要なのは、約定力。約定率の高さだけに騙されてはいけません。
確かに、約定率は、高いに越したことはありませんし、約定率が低いFX会社よりも、約定率が高いFX会社の方が優秀であることは、間違いないのですが、前述した通り、約定率と約定力は、異なる指標で、約定率だけで、約定力を測ることはできません。
FX会社を選ぶ際には、約定率だけではなく、より総合的な指標となる約定力で判断することが大切です。
ただ、厄介なのが、約定力という言葉には、明確な定義がなく、指標として、目に見えにくいという点です。
約定率であれば、数値の表記は簡単ですが、約定力は、総合的な指標となるため、数値で表すことができません。
スリッページ発生率等の表記があれば、分かりやすいのですが、多くのFX会社は、約定率以外の指標については、表記を行っていないため、各FX会社の約定力を見定めるのは、なかなか難しいのが、現実です。
しかし、逆説的に、スリッページ発生率等の指標を公表しているFX会社は、その点に自信を持っているということでもあります。
FX会社の約定力を判断する際には、約定率だけではなく、スリッページ発生率等の指標をあわせて確認するようにしましょう。
約定力は短期取引における超重要項目
ちなみに、約定力は、短期取引における超重要項目です。
約定力が低いと、約定率が低かったり、約定するまでに時間がかかるだけでなく、スリッページが多く発生してしまいます。そのため、ここぞという場面で約定しなかったり、スリッページによって、期待通りの利益が得られないリスクが高まることになります。
短期取引において、約定力が低いFX会社を使うのは、非常に大きなハンディキャップを背負っていることを意味します。
デイトレードやスキャルピングのような小さな利益を積み上げていくトレードスタイルを主としている場合は、必ず、FX会社の約定力に気を配るようにしましょう。
約定力が高いおすすめFX会社
最後に、約定力が高いおすすめのFX会社をご紹介します。
スプレッド | ||
---|---|---|
米ドル/円 | ユーロ/円 | ユーロ/米ドル |
0.3銭 | 0.4銭 | 0.3pips |
スワップポイント | ||
---|---|---|
米ドル/円 | 豪ドル/円 | NZドル/円 |
20円 | 12円 | 14円 |
- スリッページゼロ!約定拒否ゼロ!
- オリコン顧客満足度調査FX取引証券会社5年連続第1位!
- ハイスペックな取引ツールを搭載!
マネーパートナーズは、スリッページゼロ、約定拒否ゼロを謳うFX会社で、約定力の高さに定評があります。
矢野経済研究所が実施した「FXサービスパフォーマンステスト」においては、主要FX会社7社の中で、唯一、スリッページ発生率0%、約定拒否発生数0件という結果を残しており、11年連続約定力No.1に輝いています。
約定力を重視するトレーダーの方に強くおすすめできるFX会社です。
まとめ
- 約定力は、注文を約定させる総合的な力を表す指標
- 約定力が低いと、約定拒否が多く、スリッページが増える
- 約定率では、スリッページ発生率は分からない
約定力は、目に見えにくい指標で、約定力に関する指標を公表しているFX会社も多くないのですが、FXの取引においては、非常に重要な項目です。
FX会社を選ぶ際には、どうしても、スプレッドのように分かりやすい指標に目が行きがちですが、中上級者ほど、約定力の高いFX会社を好む傾向にあります。
取引の成果に直結するほど大切なものですので、それぞれのFX会社の約定力には、必ず、着目しておきましょう。
ちなみに、以下のページでは、各社の約定力について、比較を行っていますので、FX会社選びの参考にしてみてください。
このページでは、各FX会社の約定力を比較しています。約定力で選ぶおすすめのFX会社もご紹介していますので、FX口座をお探しの方は、ぜひ参考にしてください。