
MT4(MetaTrader4/メタトレーダー4)では、インジケーターと呼ばれるプログラムによって、様々なテクニカル分析が可能になっています。
ここでは、そのインジケーターをチャートに表示する方法やダウンロードしたインジケーターを自分のMT4に追加する方法について、解説します。
インジケーターは、MT4におけるテクニカル分析の基礎とも言える仕組みですので、しっかり扱えるようになっておきましょう。
MT4のインジケーターとは
MT4では、高度なテクニカル分析が可能ですが、それを可能にしている仕組みが、インジケーター(罫線分析ツール)です。
MT4のインジケーターとは、簡単に言ってしまえば、テクニカル指標のこと。MT4において、テクニカル指標を表示させるためのプログラムのことをインジケーターと呼びます。
MT4では、インジケーターをチャート上に表示させることで、様々なテクニカル指標を扱えるようになっているのです。
MT4のインジケーターの特徴
MT4のインジケーターの特徴としては、ほぼ無限と言っても良いほど種類が多いこととパラメーター設定の自由度が高いことが挙げられます。
- 種類が無数にある
- パラメーター設定の自由度が高い
種類が無数にある
MT4には、インストールした段階で、30種類以上のインジケーターが、標準装備されています。
一般的なテクニカル指標については、初期段階で使えるようになっているのですが、これだけではありません。
MT4のインジケーターは、標準で実装されているものに加えて、後から追加することができます。
公開されているインジケーターを追加できる
インジケーターを追加できるというのは、MT4の大きな特徴で、ネット上には、無数のインジケーターが公開されていて、これをダウンロードし、自分のMT4にインストールすることで、自由に使えるようになります。
公開されているインジケーターも、ポピュラーなものからかゆいところに手が届くようなものまで様々で、世界のプロトレーダーが使っているインジケーターでさえ、自分のMT4にインストールして使うことができてしまいます。
ネット上で検索してみると、本当に多くのインジケーターが見つかりますので、いろいろと探してみても面白いですよ。
なお、公開されているインジケーターを追加する方法については、後ほど解説します。
インジケーターを自分で作ることができる
また、インジケーターは、自分で作ることもできます。
MT4では、MQLという言語が使われていて、プログラミングの知識が必要にはなりますが、その知識さえあれば、オリジナルのインジケーターまで作れてしまいます。
パラメーター設定の自由度が高い
MT4では、チャート上にインジケーターを表示させる際、パラメーターを設定できるのですが、それぞれのインジケーターのパラメーター設定の自由度が高く、自分好みの設定値でテクニカル指標を使うことができます。
以下は、移動平均線のパラメーター設定画面ですが、移動平均線を表示させるにしても、SMA(単純移動平均線)かEMA(指数平滑移動平均線)か等を選択することができますし、移動平均線の期間や色等も任意に設定することができます。
FX会社の取引ツールでは、なかなかできないような細かい設定を行うことができますので、より詳細で高度なテクニカル分析が可能になります。
MT4でインジケーターを表示させる方法
MT4で、チャート上にインジケーターを表示させるのは、非常に簡単です。
MT4を開くと、画面左側にナビゲーターウィンドウが表示されていると思います。ナビゲーターウィンドウが表示されていない場合は、メニューバーの「表示」タブに「ナビゲーター」という項目があるはずですので、これをクリックしてください。これで、ナビゲーターウィンドウが表示されます。
ナビゲーターウィンドウを見ると、「インディケータ」という項目があります。ここをクリックすると、使うことができるインジケーターの一覧が表示されます。
インジケーターをチャート上に表示するには、インジケーターの一覧から、表示したいインジケーターを選択して、チャート上にドラッグ&ドロップしてください。
ここでは、例として、移動平均線を表示させてみましょう。
ナビゲーターウィンドウの「インディケータ」の欄に「Moving Average」というインジケーターがあります。これが、移動平均線のインジケーターですので、これを選択して、チャート上にドラッグ&ドロップします。すると、以下のようなパラメーターの設定画面が表示されますので、任意の値に設定しましょう。
設定が完了したら、「OK」を選択。たったこれだけで、インジケーターがチャート上に表示されます。
MT4のインジケーターは同時に複数表示できる
MT4では、複数のインジケーターを同時に表示させることができます。
やり方は、これまで解説してきたナビゲーターウィンドウから表示させたいインジケーターを選択して、ドラッグ&ドロップするという方法を繰り返すだけ。
複数のテクニカル指標を組み合わせることで、より高度で精度の高い分析が可能になりますので、自分なりの組み合わせで、値動きを分析してみましょう。
MT4にインジケーターを追加する方法
ここまでは、チャート上にインジケーターを表示させる方法について、解説してきましたが、ここからは、公開されているインジケーターを自分のインジケーターに追加する方法について、解説します。こちらも、インジケーターの表示同様、簡単に行うことができます。
インジケーターをダウンロードする
追加したいインジケーターを見つけたら、まず、それを自分のPCにダウンロードしましょう。
ネット上には、たくさんのインジケーターが公開されていますが、ダウンロードする際、自分のPCに保存せずに、そのままファイルを開いてしまうと、インジケーターのソースコードが表示されてしまいますので、ファイルを開くのではなく、自分のPCに保存してください。
保存場所は、どこでも構いません。任意の場所に保存しましょう。
インジケーターをインストールする
インジケーターのファイルをPCに保存したら、それをMT4にインストールします。
MT4のメニューバーから「ファイル」を選択すると、「データフォルダを開く」という項目があるので、これを選択してください。
「データフォルダを開く」を選択すると、自分のPCのMT4のアプリケーションフォルダーが表示されます。ここに「MQL4」というフォルダーがあるので、これを選択。
次に、「Indicators」というフォルダーがあるので、これを開いてください。
「Indicators」フォルダーを開くと、ここに、既にインストールされているインジケーターのファイルが表示されます。実装されているインジケーターのファイルは、すべてここに保存されているはずです。
あとは、このフォルダーの中に、ダウンロードしたインジケーターのファイルを移すだけです。インジケーターのファイルを「Indicators」フォルダーに移動したら、インストールは完了。インジケーターを使えるようになっています。
MT4のアプリケーションを開くと、ナビゲーションウィンドウの「インディケータ」の項目の中に、インストールしたインジケーターが表示されているはずです。これをチャート上にドラッグ&ドロップすれば、チャート上に表示されます。
MT4のインジケーターのまとめ
- チャートにおけるテクニカル指標にあたるものが、MT4のインジケーター
- インジケーターを活用することで、多様なテクニカル分析が可能
- 無数のインジケーターがネット上に公開されていて、自分のMT4に追加することができる
MT4のインジケーターは、テクニカル分析を可能にするプログラムです。
MT4では、アプリケーションをインストールした段階で、標準のインジケーターが多数用意されていますが、公開されているインジケーターを追加したり、自分で作ることができるため、その種類は、無限に存在すると言えます。
パラメーター設定の自由度も高く、自分好みの設定ができることから、FX会社の取引ツールでは、なかなかできないような詳細な分析までも、行うことができます。
インジケーターの活かし方で、MT4におけるテクニカル分析の精度は大きく変化しますので、うまくトレードに取り入れてみましょう。