
VIX指数は、投資家の不安心理を測る指数として知られています。本来は、株式相場において用いられているものですが、FX関連のニュースの中でも、話題に上ることが珍しくありません。実際、為替相場との関連性も高く、FXの取引においても、活用できます。
このページでは、VIX指数とは何なのか、その見方とFXにおける活用法について、解説します。
VIX指数とは
VIX指数とは、ボラティリティインデックス(Volatility Index)の略で、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、アメリカの主要な株価指数であるS&P500を対象とするオプション取引の値動きを基に算出する指数です。
VIX指数は、投資家の不安心理を表すと言われていて、恐怖指数とも呼ばれています。
VIX指数の数値が高いほど、投資家は、先行きに対して、不安を感じていると考えられ、反対に、数値が低いほど、投資家は、先行きに対して、楽観的な見方をしていると考えられます。
VIX指数の目安と見方
VIX指数の見方は、非常にシンプルで、その値に注目すれば、相場の状況を読み取ることができます。
平常時のVIX指数は、10~20程度で推移しています。この程度の値であれば、比較的、安定的な相場と考えられます。
これが、20を超えてくると、注意が必要です。投資家の不安心理が高まっていることを意味しています。更に、30を超える状況は、かなりの異常事態です。先行きに対して、投資家が大きな不安を抱えていることを意味します。
つまり、VIX指数が上昇すると、相場も不安定な状況にあることが分かります。
過去におけるVIX指数の推移
VIX指数は、相場を揺るがすような出来事が起きると、大きく上昇します。以下は、過去の主要な出来事とVIX指数の値です。
- アメリカ同時多発テロ(2001年)…49.35
- イラク戦争(2003年)…34.40
- リーマンショック(2008年)…89.53
- ギリシャ危機(2010年)…48.20
- S&Pによる米国債格下げ(2011年)…47.56
- 新型コロナウイルスによるパンデミック(2020年)…85.47
過去のVIX指数を見てみると、2008年のリーマンショックの際に、89.53という異常なまでに高い値を記録しています。また、2020年の新型コロナウイルスによるパンデミックが発生した際には、リーマンショックに次ぐ85.47を記録しました。
VIX指数が40を超えるような状況というのは、そうそうあることではありません。このような状況は、かなり特殊な状況にあると考えておきましょう。
VIX指数と為替相場
VIX指数は、株価指数のボラティリティより求められるものですが、為替相場にも影響を与えます。
株式相場においては、VIX指数が上昇すると、株価は下落し、VIX指数が下落する傾向にありますが、為替相場においては、VIX指数が上昇すると、リスクオフの流れになり、VIX指数が下落すると、リスクオンの流れになると考えられます。
- VIX指数高…リスクオフ
- VIX指数低…リスクオン
VIX指数の使い方
VIX指数が為替相場に与える影響について理解できていれば、FXの取引にも簡単に活用することができます。
リスクオン相場では、資源国通貨や新興国通貨が買われる傾向にあり、リスクオフ相場では、安全通貨が買われる傾向にあります。
そのため、VIX指数が20を超えてくると、資源国通貨や新興国通貨は下落し、円や米ドル、スイスフランといった安全通貨が上昇しやすくなります。反対に、VIX指数が10~20程度の低い水準にある場合は、安全通貨は下落し、豪ドルやNZドルといった資源国通貨や南アフリカランドやトルコリラのような新興国通貨が上昇しやすくなります。
なお、VIX指数が30を超える値を示すような場合は、値動きが乱高下を見せることもありますので、警戒が必要です。下手に手を出さずに、一旦、手仕舞いして、様子を見る方が賢明でしょう。
まとめ
- VIX指数は、投資家の不安心理を表す
- VIX指数が高いほど、投資家の不安心理は高い
- VIX指数が高いと、リスクオフ相場になりやすい
VIX指数は、株式指数におけるボラティリティから求められるものですが、為替相場への影響も大きいため、FXにおいても、十分に活用することができます。
もちろん、為替相場は、様々な要因によって変動していますので、VIX指数が高い水準にあるからといって、必ずしも、リスクオフの流れになるとは限りませんが、為替変動を読み解くひとつの材料であることは、間違いありません。
その値を見るだけで、簡単に相場の状況を予測することができますので、覚えておくと良いでしょう。